債券は信用を担保にした市場への借金!信用と利率は反比例する!
債券とは国や企業が市場からお金を借り入れるために発行する有価証券です。
出資者はお金を貸すことで利子を受け取れます。
償還日(=満期日)には、額面金額(=発行時の金額)が払い戻されますので、発行体がなくならない限りは元本割れはありません。
利率は発行体の信用度と反比例します。
財務状態が良ければ、貸し倒れリスクが少ないですが、人気も高くなるため利率は低い。
逆に財務状態が悪ければ、信用度が低いと見做され利率は高くなります。
S&PやMoody’sといった格付け会社の情報が非常に参考になります。
画像:財務省個人向け国債窓口
国債
銀行預金の次に安全な資産と言われる日本国債。
10年国債は、2009年時点では利率が1%以上ありましたが、2021年ではマイナスです。
ただし、個人向け国債では最低金利0.05%が保証されています。
発行後1年以降であればいつでも中途解約出来るので、安全資産として運用出来ます。
外国債の場合は、日本国債よりも利率が高いです。
為替リスクはありますが、外貨で元本は保証されています。
2021年では、米国債は2%以上、インド国債は4%以上、南アフリカ国債は8%以上あります。
金利が高い=信用が低いので、購入時はデフォルトの可能性も考慮しましょう。
金利の比較は米国債を基準にするとわかりやすいです。高金利通貨の国債は一見有利に見えますが、長期的には通貨安になり為替損が出る可能性が高いので、長期投資には向いていません。
国債は金融商品を選択する際の基準になります。
保険や外貨預金など、外貨建ての商品を購う場合は国債の利回りと比較することをオススメします。
よくある保険などの米ドル建て商品は、米国債以下の利回りになります。保険会社は米国債で運用していますので当然と言えば当然です。
外国債を新規発行時に購入する(新発債)のはハードルが高いです。証券会社での取り扱いはほとんどありません。しかし発行済の外国債権を期間の途中で購入する(既発債)ことは出来ます。1年から30年まで様々な期間の債権が存在します。既発債は同じ国の国債でも証券会社や発行元によって利率が異なるため、選定が必要です。
画像:SBI証券
社債
会社が発行している債券です。
貸し倒れリスク=信用度と利率は国債と同様に反比例しています。
日本では株式と比較するとあまり馴染みのない商品かもしれません。
たまに証券会社から社債の案内が来ますが、ほとんどが東証一部上場企業です。
期間は半年から数年程度ですので貸し倒れリスクは低いですが、それなら株を買ったほうがいいかもしれません。
様々な会社の社債が組み込まれたETFなども存在し、ジャンク債と呼ばれる信用が低くて利率が高い社債を集めたものが人気商品だったりします。
組み込まれた会社の中の一定数は倒産しますが一定数がハイパフォーマンスを見せることで高い利回りを実現します。
画像:SBI証券
債権をどれだけポートフォリオに組み込むか!?
長期運用の基本は株式と債権です。リスクを取れる人ほど株式の割合が高くなります。自分のリスク許容度がわからない場合は、100から年齢を引いた値の割合(30歳なら株式:債権=70:30)で株式を保有すると良い、という説もあります。
管理人はこの説には懐疑的です。日本国債の利率が低過ぎるからかもしれませんが、何歳でも株式100%で良いと思っています。その代わり、投資資金の10〜20%を現金で保有し、株式が暴落した時に買い増す準備金を用意しておきます。ということは結局、株式:現金=80:20になるので、株式100%ではありませんが、債権不要論を唱えています。
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